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がやがやと騒がしい喧騒の響き渡る町の大通り。
一人でぶらぶらと歩いている者、
友人と仲良く露店を除いている者、
購入したものを嬉しそうに眺めている者。
様々なポケモン達がこの通りを行き交っていた。
この辺りの土地では数少ない大きな町であるここは、
街道の整備も整っているためか、
毎日多くの旅人や商人が出入りし、
朝早くから夜遅くまでとても活気づいている町だった。
そんな賑やかな大通りを、
人ごみに紛れながら二匹のポケモン達が歩いていた。
片方は濃い緑色をした鎧のような体つきでのしのしと地面を踏みしめるように歩き、
もう一人は黒い中型犬ぐらいの大きさですたすたと道を歩いていた。
二匹はそれぞれ『バンギラス』『ヘルガー』と呼ばれるポケモンであり、
どちらもきゃいきゃいと楽しそうに騒いでいるポケモン達の中ではひどく浮いているように見えた。
バン「……ち、邪魔だなぁ。」
ヘル「……まぁ、確かにな…。」
ひょいひょいとヘルガーの方が人ごみの間をうまくすり抜けて進んでいく中、
バンギラスの方は窮屈そうにしながら歩いている。
よく見るとバンギラスは片手に太い木の棒を担ぐように持っており、
その先端には何かが入ったように膨らんだ布袋が静かにゆらゆらと揺れていた。
バン「あ~、」
「いつもながらこの時間のこの通りはうぜえくらい混みやがるなぁ…!」
ヘル「文句を言わずにきりきり歩け、」
「じゃないとアジトに帰る前に日が暮れるぞ。」
ヘルガーがちらりと後ろを振り向くと、
バンギラスの方は忌々しそうに人ごみを睨みつけながら、
大きな体で押しのけるように進んできていた。
この町の生活の拠点である居住区とは違い、
旅人や商人達が最も集まるここ商店区は店や露店があちこちに建ち並び、
街の住人達から立ち寄った旅の者達までありとあらゆる人々が訪れる区域である。
その為、日中の真昼間…。
つまりは今彼らがここにいる時間帯はもっともこの区域が賑やかになる時間帯であり、
バンギラスのような大きな図体のポケモンはこうして歩くことさえ困難を極めるのだった…。
ヘル「だいたいだな、」
「お前が町に入る直前に木の実を採りに森なんかに入るからこんな時間になったんだろうが…。」
バン「しゃあねえだろ、」
「色々やることがあったんだからよ!」
ヘル「やることって…おっと、失礼!」
バンギラスの言葉に返そうと思ったとたん、
前を歩いてくる巨体のポケモンにぶつかりそうになりとっさにヘルガーは相手をかわす。
彼だってバンギラスほどではないが混み合っていれば当然動きにくいし、
今みたいに自分よりも大きなあいてに踏みつぶされようものなら最悪致命傷になりかねない。
だからこそ早めに町に入りたかったのだが…。
ヘル「…まぁ、今更嘆いても仕方ないか。」
「しかし今日はいつも以上に混んでいるな…。」
ふぅっと小さく息を吐き、ヘルガーはぐるっと人ごみを見渡してみる。
道行く道に並ぶ建物から見える店には、
綺麗な小物や美味そうなパンや果物が所狭しと並べられており、
旅人のような格好をした者たちが珍しそうに商品を眺めているのが見える。
町よりも村や集落といった細々としたものが多いこの地方では、
この町のような大きな都市はほとんどない。
まぁ俗に言う田舎から出てきた旅人たちにとって、
ここは珍しいものの宝庫のような場所なのである。
ヘル(…普段なら適当に二・三匹見つくろって『狩る』んだが…。)
ヘルガーは通り過ぎる商店をちらりと横目でのぞき見る。
中では赤と白の毛並みをしたポケモンが、
知り合いらしきポケモンと店の物を眺めて楽しそうに談笑しているのが見える。
彼が手際よくやれれば5分とかからずに二匹を捕えることができるだろう。
だが…。
ヘル(まぁ、今日はこいつもいるし…。)
(誰にもバレずにというのは難しいか……。)
と考えながら彼はバンギラスを見上げる。
不機嫌そうに人ごみを眺めているバンギラスだったが、
不意に視線を外さないままその口が開く。
バン「…なぁ、いっそここで暴れちまうのはどうだ?」
げんなりとしたような声で呟いているバンギラスだが、
視線だけは人ごみに固定したまま離れていない…。
バン「ちぃっと暴れればすぐにこいつら散ってくだろうし、」
「うまくいけば『食料』も取れるかもしれないぜ……なぁどう思う?」
ヘル「自分から大騒ぎを起こす犯罪者がどこにいるんだ…、」
「おとなしく歩け馬鹿。」
バン「ちぇっ…!」
ヘルガーは軽く頭痛を覚える額を押さえながら、
それでも呻くようにバンギラスの提案を一蹴した。
まあ彼が今日他のポケモン達を襲わないだいたいの理由がこれである。
このバンギラスと一緒という条件で、
町中に静かに『捕える』なんてことが不可能に近いことぐらいとっくに分かっている。
まあ今のやり取りはこの通りに来るたびにバンギラスが愚痴っているし、
ほとんど口癖のようなものなのである。
ただ厄介なのが……。
ヘル(こいつの場合、)
(本気で言ってるんだよな…今の…。)
残念そうに悪態をついているバンギラスだったが、
その目は飢えた獣のようにギラギラと妖しく光っている…。
まるで戦いを欲している狂戦士のような、
そういう危なっかしい気配をヘルガーは感じていた。
グギュルルルルルルルッ………!
ヘル「……っん?」
バン「だ~~、」
「暴れられねえと知ったら余計に腹減ったぜ…。」
ヘル「なんかおかしくないか、その空腹の根拠…。」
間の抜けた腹の虫の音が緑色のお腹から鳴り響き、
先ほどまであったギラギラした狂戦士のような気配があっさりと霧散する…。
ヘル(まったく…、)
(戦うことと食うこと以外考えてないのかこいつは…。)
はふぅっと息を吐くと彼はぴょんと人ごみを飛び越え、
大通りから外れた通りの入り口からそっとその中に入る。
後ろから慌てたようなバンギラスの声が聞こえるが、
距離も離れていないし見失うことは無いだろう…。
ヘル「まったくさっさと一人で戻ればよかったな、」
「…まあ放っておいて奴に暴れられるのも問題だが…。」
ヘルガーは路地の入口からじっとバンギラスの方を見る。
緑色の巨体はむすっとした表情のままヘルガのいる路地の方を睨んでいたが、
向こうもはぁっとため息をつくとゆっくりと歩き出した。
ぶんぶんと担いでいた木の棒を振り、
進行方向のポケモン達を無理やりどけている。
周りのポケモン達は迷惑そうにバンギラスの方を睨むが、
彼がぎろっと睨みつけるとひぃっとおびえた様な声を上げ道を譲る。
まるでヤクザのような道の開け方だったが、
これでもあのバンギラスからすればおとなしい方なのだろう…。
むしろあれくらいだったら遠目には可愛らしくさえ見えてしまう。
ヘル「…ぷっ。」
バン「おい、てめえ勝手に人を置いていって何笑ってやがるんだよ!」
ヘル「いや、悪い悪い…!」
「お前の様子があまりに滑稽だったもんでな…!」
バン「…ケッ。」
ヘル「悪かったって、」
「ほら、そんなことはもういいからさっさと行くぞ。」
不満そうな表情のままやっと辿り着いたバンギラスだったが、
彼の顔を見て可笑しそうに笑っているヘルガーの姿にさらに不機嫌な顔になる。
ヘルガーはそんな彼を軽くなだめると、
路地の奥に向かってすたすたと歩き出していった。
そんなヘルガーの後を、
バンギラスもぶつぶつと文句を言いながら歩きだ……。
バン「………ん。」
ふと一瞬バンギラスは踏み出そうとしていた足を止め、
何かの気配に感づいた野生動物のように顔を上げる。
バン「……へっ、気のせいか。」
軽く肩をすくめるようにすると、
バンギラスはそのまま路地の奥へと歩き出し始める。
※
そんな彼の様子をいくつかの影がじっと大通りから見つめていた…。
「行ったようだね…。」
影達の一匹が口を開く。
その手には一枚の紙切れが握りしめられ、
そこには大きくバンギラスの顔が描かれていた。
「せっかく見つけた大物の獲物だ、」
「あんた達逃がすんじゃないよ!」
「はい、姉御!」
リーダー格のようなポケモンがバッと路地に入り走っていくと、
その後ろを部下のような二匹のポケモン達が追いかけるように走って行く。
影達はまるで追跡でもするかのように、
そのまま彼らはバンギラス達の歩いて行った先を気配を殺しながら追いかけて行った。
※
だが彼らも気が付いていなかった、
彼らの追いかけている獲物が立ち去る間際にうっすらと笑いを浮かべていたことに……。
グマ「ぷはぁっ……おいっ!」
ルギ「むっ、もう卵から出てきたのか?」
グマ「もう出てきたのかじゃねえよ!」
「助けるかと思いきや何してくれてんだお前!」
ルギ「なにって…美味しいスープでも作ろうと思っただけだが?」
グマ「開き直るな!!」
ルギ「何を言うか。」
「人がせっかく9万ヒットの祝いの料理でも作ろうと思ったのに。」
グマ「祝いの料理に俺を食材に使うなよ!」
「……たく。(ザバァッ)」
ルギ「あ、すまんがまだ出てきてはダメだ。」
グマ「……なんで?」
ルギ「ダシに途中で逃げられてはうまいスープができんだろ。」
グマ「出る。絶対出r……がぼっがぼぼぼっ…がばぁっ!!(おたまで沈められている)」
ルギ「だから出るなと言っただろう。」
「ふむ、良い匂いもしてきたしそろそろかな?」
グマ「がばっ…ごぼごぼっ…がっはぁ、がぼぉっ…!!」
美味しいスープまだぁ?(チンチン☆)
なんてコントは置いておいて、
おかげさまで当ブログがいつのまにか90000ヒットを迎えさせていただきました。
ひとえにいつもお越しいただいている皆様のおかげでございます、
本当にありがとうございました!!
まさか絶対にこれ以上カウンターの桁数は増えないだろうと思っていたのに、
あと1万ほどで今のカウンター桁数ではカンストしてしまうというとこまで来てしまいました。
ブログ開設1年立たないうちに6桁以上のカウンターを見ることになるとは…、
夢にも思わなかったとです。
10万ヒットに備えて今のうちに全方位感謝土下座の練習でもしておこうかしら…?(いらんいらん
※以下ちょっと10万ヒット時によろうと考えている企画について…(かなり長文です)
ところでまだまだ早いうえに来るかどうかさえ未定ですが、
10万ヒットの記念にまたリクエスト企画でも行おうと現在考えております。
前回5万ヒットの時にも行いましたしキリがいい数字ですしね♪
前回は開始から完成までものすごくお待たせしてしまった方もおり、
自分の遅筆差ぶりを呪いたくさえなりましたが、
やっぱりリクエストイラストが一番感謝の気持ちをお返しできるのかなと思いまして…♪
なので今回は早め早めに告知させていただきました♪
内容としては前回の反省点も生かして、
拍手絵公開にしようかブログ公開にしようか現在検討中です。
リク内容も分かりやすいように何かテンプレートのようなものでも作ろうかと思っております。
…あくまでまだ予定ですが♪
ただ今現在の毎日のカウンターの回り具合をちょっと調べてみたところ、
もしもありがたいことにこの調子で回り続けていくと、
早ければ年末・遅くとも1月の中旬ごろにありがたいことに10万いってしまうそうです。
その時期は年末年始も重なるうえに、
一応学生管理人が期末試験やらなんやらに突入してしまうなど、
とんでもなくハードな状況に陥ることが予想されます。
リクエストさせて頂くからには全力で全てのリクにお答えするつもりですが、
遅れてしまったら本当にごめんなさいです。
※
…ふぅ、
なぜか9万ヒットの記事なのに10万ヒットの心配をしてしまいましたです…♪
それではあらためて、
9万ヒットありがとうございました~♪
(・ω・)
とりあえず今回も5枚の総替えでございます、
一枚一枚変えてくということができん管理人ですみません…♪
とりあえず今回の拍手絵に関しての注意ですが、
全て管理人オリジナルの創作キャラとなっております。
一部ブログからの子もいますが、
そのため「お前の創作キャラなど見たくもないわ!」とか、
「貴様の拍手絵に興味など無いわこの草タイプ攻撃4倍小僧が!」、
などの方は決してクリックをしてはいけません。
いいか、絶対に拍手を押すんじゃないぞ!(振るな振るな。
あと携帯からは拍手見れないぞという方は、
例によってまた次回の拍手絵入れ替えの時などにブログの方にも持ってきますので、
それまでどうかお待ちくださると幸いです!
でも創作獣描けて楽しかったです、
きっかけをくれたUさんにこの場を借りて感謝です♪
ありがとうございました♪
(・ω・)
※
すみません更新時間がかなり遅くなってしまったので、
コメント返信は明日改めてさせていただきます。
コメントしてくれた方もうしわけございません!
orz
→追記
コメントお返事完了しました!
お待たせしてしまった方々申し訳ありませんでした。
近々総入れ替えの予定なので、
今現在載せているものをこっちにアップ!
以前コメントでお話していてその気になり、
次の拍手に創作捕食生物でも乗せてみようかなと思って、
今現在ちゃかちゃかと描いております♪
(まだ未完成です、完成次第日記でご報告の予定。)
オリキャラとか苦手な方ごめんなさい…。
一度創作生物描いてみたかったんです、
ブログの方へはでばってこさせないので見逃して下せぇ!
…反応良かったら拍手では時々描きたいn(ry(殴
※一緒にくっつけている文は拍手の文とほぼ同じです
※一個妙に文が長い拍手絵がありますが、描いた当時推理ゲームにはまってたためです。
ふ…深く追求しちゃだめなんだよ!
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
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24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
(・ω・)
諸注意:
初めてきてくれた方は、
カテゴリーの『はじめに』からの
『注意書き』の説明を見ていないと
色々と後悔する可能性大です。
(・ω・´)
イラスト・小説のリクエストは
平時は受け付けておりません。
リクエスト企画など立ち上げる際は、
記事にてアナウンスいたしますので、
平時のリクエストはご遠慮くださいませ!
(・ω・`)
『Sorry. This site is Japanese only』
『絵チャット入口!(・ω・)』
絵茶会にて
ポケモンバトル交流も行ってます!
(行っていない場合もあります。)
どなた様でも参加大歓迎ですので、
絵茶会中のチャットにて
お気軽にお申し出くださいませです♪
『ともだちコード名簿(・ω・)』