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今日は本編がものすごく長くなってしまったので、
先に日記の方から。

コメントで教えていただいたのですが、
今回のこの記事で通算100個目の記事だそうです。
10000hitといい、
記念日がかなり近いのってなんかうれいしいですね♪

ところで100記事目だからと言うわけではないんですが、
実は「最悪日和」シリーズ今回が最終回なんです、
告知するの忘れていたのに今さら気づいた私バカス!
(・ω・;)

しかも昨日一昨日と二日間もあったのに両方で告知忘れている、
ごめんなさいごめんなさい、
もう全方位に土下座です!
東orz西orz南orz北orz

かなり迷走したシーンが多く、
なおかつ誤字脱字盛りだくさんの今回のシリーズでしたが、
見てくれた方に圧倒的感謝御礼です!
本当にありがとうございます。

明日からはまたちょっと充電に入ります、
今回はちょっと絵の練習もしたいのでいつもよりは充電長くなるかもです。

まあ予定なのであんまり気にしなくてもいいですね、
行き当たりばったりに定評のあるブログです。(コラコラ
(・ω・)

では続きから「最悪日和」のラストです、
いつもより長い上に、
展開が急すぎですのでご注意です。


黒い雲が晴れていき、
再び青空が広がりだしてきた。
まるで先ほどの暗雲模様が嘘のような、
気持ちのいい青空だった。

「なんだ今の音…?」

ぼそりとした呟き声が聞こえると、
一匹の黒い毛並みをしたポケモンが森の中から姿を現した。
口いっぱいに黄色い木の実をたくさんくわえる様にし持って、
のそのそと茂みから出てくる。

「…これは。」

彼は驚くようにぼそっと声を漏らす、
彼の記憶にある街道の景色が、
森に入っている間に一変していたのだから無理もない。

警戒するように、
彼は少しずつ煙を上げる道の中をすたすたと歩いていく、
すると…。

「…!」

ピタッと足を止め、
彼は街道の真ん中で立ち止まった。
いや、
立ち止まらざるを得なかった。

「ずいぶんでかいな…。」

彼の足もとはまるで小さな崖のようにえぐれている、
むしろ街道の真ん中に大穴があいているという方が正しいのかもしれなかった。
大きさにしてだいたい彼の知り合いのような大型ポケモンが三匹ぐらい、
子供のポケモンならすっぽりと全身が入れそうな深さである。

少なくとも彼が知り合いと別れて森に入る前には、
こんな大穴なんて存在していなかったはずである。

彼は目を凝らして、
未だぷすぷすと焦げた匂いのする煙の中を観察してみる、
ふと穴の真ん中で何かが動いたような気がした。

「…。」

彼は足に軽く力を入れると、
ぴょんと軽く跳ねてその物体のそばまで着地する、
中に入ってみると穴と言うよりはクレーターと言うような感じで、
出れなくなる心配はなさそうだった。

ちらっと煙を上げている物体を見てみると、
深緑色の巨体なポケモンが、
体をヒクヒクと痙攣させながら、
無様に仰向けになって転がっている。

さきほどまで、
サンダースとじゃれあっていたバンギラスであった。

「…なにやっているんだコイツは…。」

はぁ…と呆れたようにため息をつくと、
黒い毛並みのポケモンは自分がくわえていた黄色い木の実を、
倒れているポケモンの口元に押し付ける。

とはいえ、
気絶しているポケモンがそんな木の実を自分で食べられるはずがない。
仕方なく閉じている口を前足でこじ開けながら、
無理やり木の実を二・三個喉の奥に押し込んだ。

バン「…ムグ…グフ…ムググ…ゲホッ!」
「起きたか?」

最初は何も反応がなかったが、
喉の奥に何個も小ぶりの木の実を押し込まれていくうちに、
バンギラスは苦しそうに呻き始め、
五個目を押し込もうとしたところでとうとう飛び起きた。

バン「ゲホッ…ゲッホ…ウゲ…グエッホ…!!」

バンギラスは何とか起きたものの、
喉に手を当て眼もとから涙を垂らし本当に苦しそうにむせ込んでいる。
すると…。

ぐぐ……ぐぐぐ……ぐぐぐぐっ!!

バン「う…うぶっ…うぶうぅ…!」

お腹の奥から何かがせり上がってくる感触がし、
バンギラスの喉元まで何か小さな丸い膨らみが押し上げてくる。
うっぷとバンギラスは手を口に当てて、
もう一度飲み込もうとするが、
口の中まで戻ってきたその物体をこれ以上留めていられそうになく…。

バン「うぶぶっ……ぶえっほ!!えっほ!!!」

べしゃぁ…!!

バンギラスの口から盛大にぬるぬるとした物体が吐き出され、
彼の足もとにごろんと丸くなった黄色い塊が転がった。

バン「げほ…えっほ…!」
「気が済んだか…?」

ツーンと酸っぱい味がする唾を飲み込み、
染みるような感覚に包まれた鼻を押さえながら、
バンギラスは見下ろすように笑う黒いポケモンを睨みつける。

彼の名は『ヘルガー』、
彼の知り合いであり、
また彼をここまで連れてきた張本人だった。

バン「お前な…もうちょっと考えて起こせよ…危うく死ぬとこだったぞ!」
ヘル「あんなところで寝そべっているお前が悪い。」

びしっと指を突き付けて、
大声でヘルガーに非難の声を浴びせかけるが、
彼はいつものようにふんっと鼻で笑いながらあしらってくる。

ヘル「そもそも、なんでこんなところで倒れていたんだ…。
    まあ、どうやらこの小僧が原因のようだがな。」

ヘルガーはじろっとベチャベチャに濡れている毛の塊に目線を下ろす、
見たところでんきタイプの『サンダース』であることは分かるのだが…。
ヘルガーは周囲のクレーターをぐるっと見回す。

ヘル(【でんじほう】か【かみなり】か…、
    それくらい強力な技でなくてはこんな穴開けられないと思うが…。)

ヘルガーは目の前でぎゃーぎゃーと喚いているバンギラスを無視して思考を続ける、
でんきタイプの技なんてバンギラスが使えるはずはないから、
おそらくこの大穴をあけたのはこのサンダースである、
しかし…。

もう一度ヘルガーはサンダースの姿を確認する、
見たところ旅人(それにしてはずいぶんと軽装だが…)のようだし、
街道にいるのは別にそうおかしいことではないが、
どうみても旅慣れている感じはしない。

ヒクヒクとこのポケモンも痙攣しているようだし、
もしかして自分の電撃で自分が痺れたとでも言うのだろうか…。

ヘル「おいバンギラス。」
バン「あ…、なんだよ?」

いつのまにかバンギラスは座り込んで、
彼の持ってきた木の実をむしゃむしゃと食べている、
今こいつを吐き出したばっかりでよく食えるなと思ったが、
とりあえず放っておいて話を続ける。

ヘル「お前、このポケモンはどうしたんだ?」
バン「ん、別にそこの森から出てきたからちょうどいいと思って喰っただけだぜ。」
ヘル「お前から見てこいつのレベルはどうだと思う?」
バン「どう見ても低いだろ。」

だろうな、
ヘルガーはぽつりと心の中で呟く、
このサンダースが経験的にもレベル的にも実力が乏しい以上、
この体力だけには自信のあるバンギラスを気絶させるような大技を使ったというのは、
いささか信じられない。

バン「たく、こいつのせいでヒデェ目にあったぜ。」

けふっと木の実を食べ終えたバンギラスが言葉を漏らす、
律儀にも彼の分も(多少は)残してあるようだ。

ヘル「お前が拾い食いなんかするから悪いんだろうが。」
バン「お前が飯集めてくるのが遅すぎるんだよ!」

うっ…とヘルガーは少しひるむ、
確かに食料集めに手こずってしまったのは、
彼のせいでもあるので反論できない。

バン「しかし、『オボン』の実か…、
    けっこう良い実なのによくこんなに集めてこれたな。」
ヘル「…ん、まあな。」

とはいえ実際この木の実は彼が拾い集めたわけではない、
なぜか知らないが川の上流から大量に流れてきたのを拾っただけなのである。

ヘル(川上にオボンの木でも生えていたのだろうか?)

うーんと考え込んでいると、
バンギラスと目が合う。
バンギラスの目は先ほどまでのくだけた感じではなく、
少し鋭い目つきに変わっている。

バン「…で、例の奴は見つけたのか?」

先ほどよりも声を落として、、
バンギラスは彼に話しかけてくる。

ヘル「いや、どうやらこの森にはいないらしい。」

ヘルガーも声のトーンを落として答える、
気絶しているとはいえすぐ側にいるサンダースに聞こえないように、
できるだけ低い声で答える。

バン「脱走者だったか、お前が逃がすなんて珍しいな。」
ヘル「仕方ないだろう。」

ふぅっと息をはいてヘルガーは空を見つめる、
彼にとってこんなことで街を出るなどそう珍しいことではない、
逃げ出すものを追うのが彼の主な仕事だったから。

とはいえいつもの相手に比べるとかんなり実力のあるポケモンだったためか、
隙をつかれて逃げられてしまったのである。
今思い返しても悔しさが残るが、
逃げてしまったものは仕方がない。

彼にできるのは、
探し出して捕らえることのみ…。

ヘル「傷の方は大丈夫なのか?」

ふと考えから目を逸らして、
彼はバンギラスに語りかける。
見たところぴんぴんしているようだったが、
こんな穴ぼこを開けるような大技を喰らって平気とも思えない。

バン「ああ、すぐに回復してもらったみてえだからな。」
ヘル「だからって普通は『オボン』程度ではあの傷は…。」
バン「ん、まあこいつもあったしな!」

そういって彼は腕に巻いたぼろぼろの布きれを指さす、
黒焦げになって燃え尽きかけているが、
微かに淡い光を放っている。

ヘル「『きあいのハチマキ』か…。」
バン「そうゆうこと♪」

持ち主をひんしの危機から一度だけ救ってくれる道具、
こうみえて以外と抜け目のない奴である。

ヘル「悪かったな、お前にこんな森まで付いてきてもらって。」
バン「まあ気にすんな、おかげでいい収穫もとれたしな!」

…ん、収穫?

そう思うとバンギラスはよっこいしょと立ち上がる、
見るとべっとりと濡れたままのサンダースを両腕で抱えていた。

ヘル「まさかと思うが、基地まで連れて行くつもりか…?」
バン「いいだろ別に、こいつなかなか面白そうだし♪」
ヘル「…。」

面白そうと言う理由だけで、
自分を痛い目にあわせた相手を連れていくところなどかなり変わった奴である。

とはいえ、
さすがにあの『兵器』を連れて歩くわけにもいかないということから、
パートナーもいなく途方に暮れていた自分に半ば無理やり同行してくれたのだから、
多少は面倒見のいい奴…。

バン「基地連れて帰ってからゆっくり頂いてやるってのもいいかもな…。
    いやそれとももっと鍛えてやって肉が付いてきてから喰うってのも…。」
ヘル「…悪趣味だな。」
バン「ん、なんか言ったか?」

やっぱりとことん変わっている奴である、
ヘルガーも泥を払って立ち上がると軽くジャンプするようにして穴から飛び出る、
バンギラスも片手でサンダースを抱えながらひょいひょいと上って来た。

この大穴を放っていくのもなんだと思うが、
どうせ放っておいたところでどこかの『探検隊』か『救助隊』が駆り出されて、
勝手に埋めてくれるだろう。

ヘル「では、帰還するとするか。」
バン「普通に帰るぜって言えないのかね、この仕事バカは。」

むっと睨みつけてやるが、
そっぽを向いてにやにやと意地悪く笑っている顔を見ていると、
怒る気力さえ湧かない。

バンギラスが歩くたびに、
彼の腕の中でがくがくとサンダースの頭が揺れる、
優しさや気遣いなど皆無なその運び方にヘルガーは哀れみすら覚えてくる。

ヘル(こんな奴に気に入られるとは、こいつもかわいそうに…。)

サンダースにとってこいつとの出会いはどんな感じなのだったのだろうか、
彼の旅は最悪の始まりから始まり、
そして最悪の終わりへと向かおうとしているのだろうか。
どちらにせよ気絶した彼が目覚めるとき、
彼は一体どうなるのかは誰にも分からない。

二匹と気絶した一匹は、
ゆっくりと街に向けて青空の下を歩いて行く、
気絶したままのサンダース、
彼の最悪はまだ始まったばかりなのかもしれない。

最悪日和
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お返事です
>>voreさん

はじめまして、毎日来ていただいてありがとうございます!

10000hitのお祝いありがとうございました、これからも頑張っていきますので、いつでも遊びに来てやって下さいね♪


>>あさん

こんばんはです、10000hitのお祝いありがとうございます!
どうぞどうぞお持ち帰ってお腹触るなり食べてもらうなり、たんと可愛がってもらってください♪

そうですね、ものすごくアクセス数が多いことに私自身が一番驚いています、やはり皆さん飢えているんですかね?(捕食だけに
100記事目だということに気づいていませんでした、もうそんなに言ってたんですね♪
教えていただきありがとうございます。

ブログも大変なことも多いですが、来て下さっていり方からのコメントやお返事がすごく動力になっているので、ここまで踏ん張ってこれたという感じです♪
苦労も多いけど楽しみも多いって感じでしょうかね、こうしたブログ活動を行っていると、来てくださる方の少しでも満たしていただけるお手伝いができればそれが一番の楽しみですかね♪(捕食だけに

これからも体を壊さない程度に頑張ってきますね、またいつでも遊びに来てあげてください、おまちしておりますね。
森クマ(管理人) 2009/06/02(Tue)01:16:20 編集
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森クマ
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