当サイトは『主に二次元のキャラによる捕食行為』に関する創作物を扱っております、無断転載・配布・加工はご遠慮ください。 また当サイトは版権元とは一切関係ありません、版権元への問い合わせ等もできればご遠慮ください。 リンクはフリーですのでご自由にどうぞ! 『Sorry. This site is Japanese only』
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街の中の暗い裏通り、
一匹のポケモンが息を切らせながら路地を疾走していく。
そのポケモンはは何かを大事そうに抱えこみ、
それらを落とさないようにしながらもただ前だけを見て走っていた。
路地の終わりに差し掛かり、
表通りの明かりが見えてくると彼は更に速度を上げようと足に力をこめる、
すると突然大通りへの出口を塞ぐように一匹の『ニドキング』が物陰から姿を現した。
ニド「わるいがここは行き止まりだ。」
目の前に現れたニドキングに走っていた彼は驚愕し、
慌てて道を引き返そうと咄嗟に後ろを振り返る。
瞬間振り向いた彼のお腹に殴られたような強い衝撃が走る、
見るとお腹に何か小ぶりの岩のような大きさの固いものが煙をあげながらめり込んでいた。
げほっと肺の空気を吐きだすと彼の意識はぶつりと途切れ、
糸の切れた人形のように崩れ落ちた。
そのポケモンが倒れると、
彼の中にめり込むように埋まっていた何かがぴょんと跳ねるように空中に飛ぶ。
丸い岩のような物体から空中で両手両足がスライドするように飛び出し、
地面に降り立つと両耳にふわふわとした羽を生やした『カメール』が顔を出した。
カメ「ぷはぁ、うまくいったな♪」
ニド「ああ、そうみたいだな。」
道をふさいでいたニドキングが巨体を揺らしながら二匹の傍まで歩いてくる、
そして倒れているポケモンの方をちらっと見てみると、
彼の傍で青く丸い玉のようなものがコロコロと転がっていた。
ニド「これがこいつの盗んだふしぎだまか?」
カメ「そうじゃなねえの、さっきの店のふしぎだまの専門店だろ?」
大通りの明かりが反射してキラキラと鈍く光るそれは、
ふしぎだまと言われる特殊な力を秘めた道具だった。
カメ「結構貴重そうなやつみたいだな、こいつこれ盗んでどうするつもりだったんだ?」
ニド「大方どこか余所で売りさばくつもりだったんだろう。」
ニドキングが倒れているポケモンをじろりと睨みつける、
完全に気絶しているようでぴくりとも動かなかい。
それもそのはず、
カメールの得意技【こうそくスピン】をもろに受けたのだから、
恐らく明日まで目を覚まさないだろう。
ニド「あいかわらずの威力のようだな。」
カメ「お、ニドキングがオイラを褒めるなんて珍しいね。」
ニド「そんなに珍しいか?」
カメ「いつもだったらちらっと見ただけで終わりじゃん。」
ニド「そ…そうか?」
カメ「そうだよ。」
にゃははと人懐っこい笑顔を浮かべながらカメールは首に巻いたスカーフを手でもてあそんでいる、
ニドキングも軽く口元を緩ませてもう一度気絶した盗人を観察する。
こんな街で泥棒をするからには恐らく『おたずねもの』であろう、
通報すればすぐに『探検隊』か『救助隊』かが引き取りに来るだろうが…。
ニド「通報するわけにもいかんだろうな。」
カメ「最悪オイラ達まで一緒に御用だろうね。」
彼らは何も善意で泥棒を捕まえた勇敢な市民などではない、
彼ら二匹とも『丸呑み団』という組織の構成員であった。
『丸呑み団』は直接街で騒ぎを起こすことなどは滅多にしないが、
ポケモンがポケモンを食べるという行為を行うことから、
街では黒い噂が絶えない組織である。
ニド「仕方ない、放っておけば誰かが気づいて通報するだろう。ここは引き上げるぞ。」
カメ「連れ帰るって選択肢はしないの?」
カメールの言葉にぴくっとニドキングの動きが止まる、
彼らの役目は単純に言ってしまえば食料調達である。
しかし食料といっても木の実や魚などのありふれたものではない、
ポケモン、
すなわち自分たちと同じ存在を狩ってくるのが仕事である。
しかし、
いくら彼らの組織がポケモンを食べるといっても、
何も街の住民を攫ってきているわけではない。
彼らが食らうのは街の近くで暴れたりする凶暴な『野生』のポケモンや、
徒党を組んで人々を襲う『盗賊』などの集団であり、
食料にするという考え方にさえ目を瞑れば善行にすら見えてくるだろう。
ゆえにこのポケモンがおたずねものだというのならば、
組織の基地に持ち帰ったところでどこからも文句は来ないだろう、
しかし…
ニド「…。」
カメ「はいはい、分かってるよ。」
ニド「えっ?」
カメ「連れ帰りたくないんだろ、長い付き合いなんだからそれくらい分かるって♪」
にまーと笑顔を浮かべてカメールはニドキングの背中をたたく、
ぽんぽんと叩かれるたびにニドキングの体がゆらゆらと揺れた。
カメ「まったく、オイラがパートナーじゃなかったら問答無用で連れ帰ってる所なんだよ。」
ニド「…悪いな。」
カメ「いいっていいって♪」
ニドキングは苦笑いを浮かべながら笑顔を浮かべているカメールから顔をそらす、
そして気絶したおたずねものを座らせると、
逃げないよう持っていたロープで縛りながらつらつらと物思いにふけり始める。
彼は組織のやり方には別に不満を持ってはいない、
確かに組織の考え方に反対する者もいるだろう、
しかしポケモンの中にはどうしても木の実などだけでは食べてはいけないものがいる、
すなわち肉食か草食かの問題である。
肉食のポケモンは当然自分より弱いポケモンを襲ってはその身を喰らう、
野生ならまだ許されるその行為も街に住むとなれば許されるわけがない、
彼自身も肉食の部類に入るポケモンであるためその苦労は身に染みて分かっていた。
だからこそ、
組織はそんなポケモンを食べなくては生きていけない者達の居場所を作ったのである、
少なくとも彼自身はそう思っているし、
同じ構成員の者たちもその考え方にひかれてここに集まって来たのである。
彼もそして年の離れた彼の兄弟も組織に誘われていなければ、
よくてポケモンを食うおたずねもの、
最悪飢え死にしていたかもしれない。
カメ「なあ、いつまで縛っているんだよ…。」
ニド「…へ?」
カメールの呼びかけに意識を戻されると、
お尋ね者はまるでカラサリスかマユルドのように、
ロープでぐるぐるに縛られていた。
ニド「うお、これはいかんな…。」
カメ「もうそれでいいから行こうよ、そろそろ誰かここに来ちゃうかもしれないし。」
ニド「…そうだな。」
ニドキングは心の中で名も知らない泥棒にわびを入れながら、
カメールとともに大通りの人ごみの中に姿を消していった。
始める前にまずお礼を、
7000ヒットありがとうございます!!
(・ω・)ノ<ワーイ!
一週間ぐらい前に6000ヒットのお祝いしたばっかりなのに、
もう7000超えてしまいました。
5000ヒットの体内探検企画考えついていたのがずいぶん昔のように思えます、
いつもお越しいただいている皆さん本当にありがとうございます!
さてこっから今回のあとがきでも…、
とりあえず新シリーズ開始しました。
ごらんの通り、
今回の主人公はニドキングです。
ええ前回のあの彼です、
とはいえこれは彼があんなことになる少し前のお話です。
『丸呑み団』について語ってもらったせいか、
今回はちょっと説明臭くなってしまいました。
まあ早い話が凶暴なポケモンを無償で退治してくれるものの、
そのポケモンを食べてしまうということで倫理的に問題がある組織ということです。
この辺の設定や定義はまだ自分の中で曖昧なので、
ちょっとずつ練り固めていきたいです。
とはいえあんまややこしすぎるのも問題なんですよね、
いつか世界観とかの設定集みたいなものでも作ってみたいです。
(・ω・)
7000ヒットありがとうございます!!
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一週間ぐらい前に6000ヒットのお祝いしたばっかりなのに、
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いつもお越しいただいている皆さん本当にありがとうございます!
さてこっから今回のあとがきでも…、
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ごらんの通り、
今回の主人公はニドキングです。
ええ前回のあの彼です、
とはいえこれは彼があんなことになる少し前のお話です。
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今回はちょっと説明臭くなってしまいました。
まあ早い話が凶暴なポケモンを無償で退治してくれるものの、
そのポケモンを食べてしまうということで倫理的に問題がある組織ということです。
この辺の設定や定義はまだ自分の中で曖昧なので、
ちょっとずつ練り固めていきたいです。
とはいえあんまややこしすぎるのも問題なんですよね、
いつか世界観とかの設定集みたいなものでも作ってみたいです。
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